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ブローカ失語についてのまとめ

ブローカ失語

~ ブローカ失語コラム ~ ブローカ失語についてのまとめ③

この度のブローカ失語についてのコラムでは、2回に分けて下記の内容を紹介してきました。

第1回:ブローカ失語の問題と原因
第2回:ブローカ失語の方との話し方

今回のコラムでは、これまでの内容のまとめを述べます。

 

ブローカ失語は発話が困難

ブローカ失語とは、失語症の基本分類のうちの1つです。古典的分類では、失語症の種類を「流暢性」「復唱可能かどうか」「聴覚的理解の程度」の3つの観点から分類します。
ブローカ失語を簡単に説明すると、下記のようになります。
・発話→非流暢
・聴覚的理解→比較的良好
・復唱→困難
ブローカ失語の症状の特徴として、話しかけられた言葉はある程度理解できるが、質問に答えたり、自分の意思を言葉で伝えたりすることは困難な状態であると言えます。

 

ブローカ領域周辺の損傷によって起こる

脳の言語野の一つであるブローカ領域は、左下前頭回の弁蓋部と三角部という場所にあります。ブローカ失語は、そのブローカ領域の周辺の領域を、より広範囲に大きく損傷することによって起こります。

失語症は限局性の大脳病変による障害であるため、正確な失語症分類は、症状のみではなく、CTやMRIにより病巣を確認した上で行う必要があります。

 

身体や精神のフォローも必要

脳のブローカ領域は、運動野と呼ばれる筋肉などのコントロールをする部分と隣接しています。ブローカ失語の人は、言語症状以外にも右片麻痺、右顔面麻痺、口腔顔面失行などを伴います。

また、ブローカ失語の人は周囲からうまく理解されなかったり、自分の思いを伝えられないことにより、抑うつ状態になりやすいと言われています。身体面や精神面についてのケアも必要となります。

 

ブローカ失語の方と上手に会話するには

ブローカ失語の人の聴覚的理解は、「比較的良好」であるとは言っても障害されています。回りくどい話し方や、早口になりすぎないように、ゆっくりと会話を進めましょう。短く簡潔に話すと、伝わりやすくなります。

ブローカ失語の人は、文字を読む能力も比較的良好です。平仮名よりも漢字を読むことの方が得意であることが多いとされています。漢字一文字より漢字単語の方が理解しやすいので、書字を併用する際には漢字単語を用いると良いでしょう。

 

スムーズなコミュニケーションのために

ブローカ失語の人と会話をする際には、以下の4つのことに注意してアプローチしてみましょう。

1.短文でゆっくり話す
2.漢字単語を書いて説明する
3.「はい」「いいえ」で答えられる質問
4.コミュニケーションノートの作成

これら4つの方法が主なアプローチ法として挙げられます。その人の症状や障害の特性に合わせてコミュニケーションの仕方を考えていくことが大事です!

まとめ

最後に、これまでブローカ失語についてのコラムにお付き合い頂き有難うございました。ブローカ失語は、聴覚的理解に比べて自発話を苦手とする失語症です。周囲の人はその人の持つ症状について、よく理解することが大切です。今回ご紹介したような工夫を会話に取り入れることにより、スムーズなコミュニケーションも可能になります。最後までお読み頂き、どうも有難うございました。

参考文献
・失語症言語治療の基礎, 紺野加奈江, 2001
・高次脳機能障害学, 石合純生, 2003
・リープマン神経解剖学 第3版, S. David Gertz, 2008
・失語症臨床ガイド―症状別理論と42症例による訓練・治療の実際, 竹内愛子, 2003



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