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難聴の原因や改善方法。読話と筆談について解説

難聴,原因

~ 言語障害コラム ~ 難聴の原因や改善方法を解説。読話と筆談を活用しよう③

難聴を改善方法コラム②では、難聴コミュニケーションの聴力の補填として、補聴器の使用と人工内耳の使用をご紹介しました。ポイントは「補聴器は適切なボリュームでの使用が大切であること」と「人工内耳はリハビリをして慣れる必要があること」でしたね。今回は「視覚的コミュニケーション手段の使用」についてご紹介したいと思います。

視覚的コミュニケーション手段の中の筆談と読話について、具体的な学習方法も含めて説明していきます。

 

難聴コミュニケーションの鍵は視覚!

中途失聴者のほとんどは、補聴器を使用して音声コミュニケーションを行っています。

しかし、聴力を補填しても、言葉の聞き取りがうまくできずないこともあります。また、ガヤガヤしてうるさい環境や極端に小さい声での会話も、音声コミュニケーションが難しいです。

その対策が筆談や読話のような視覚的コミュニケーションです。これらを併用することによって、音声と視覚どちらからも情報を得ることができます。そのため、より正確なコミュニケーションが可能です。

では、具体的にどのように併用するのでしょうか。

 

文字言語でやりとりをしよう!

まずは、筆談について紹介します。これはもっとも簡単で、すぐに併用できる方法です。

また、特別な学習が必要ないため、誰とでもコミュニケーションができます。具体的には以下のような方法があります。

・ノートやボードに文字を書く
・人名や地名、名詞などで空書する

難聴者はメモ帳やホワイトボードなどを持ち歩いていることが多く、それらを使って会話を行います。最近では、タブレットなどのメモや手書きのツールを用いること多くなっているようです。

 

口の動きを読んで相手の発言を理解

難聴のストレスを軽減する方法次に、読話についてご紹介します。これは、話しているときの口などの動きを読み取ることで、相手の発話を理解する方法です。音声言語と併用することでコミュニケーション豊かになります。以下のような箇所の動きを読み取ります。

・口形(唇の形)
・顎
・表情
・身振り など

これらの連続的な動きから相手が何を言っているかを理解します。

特に大切になるのが口形です。日本語の音が100種類あるのに対して、口形は14〜15種類しかありません。これは、同じ口の形になる単語がたくさん存在することになります。そのため、会話の流れから語を推測する必要があります。

 

読話を習得する段階を解説

読話で難聴者の発話を理解するには、口形の弁別能力文脈の推測能力2つが必要です。特に口形の弁別(言葉の聞き取り)には学習が必要です。

①口形を知る
②連続する口形パターンを知る
③音の数や持続時間、単語の知識
④似た口形の単語を知る

このような段階で学習していきます。そして、口の動きを読み取るときに、それぞれに以下のようなポイントがあります。

聞き手
・口形弁別能力
・聴力
・文脈推測能力

話し手
・話す速さ
・声の大きさ
・表情

環境
・明るさ
・体の位置
・会話の人数
・音を妨げるもの

などがあります。これらは、読話能力を左右する要因となります。このような点に注意しながら、段階的に読話を身につけ、難聴者とのコミュニケーションを豊かにしていきます。

次回の難聴コラムでは、視覚的コミュニケーションの使用「手話」と「指文字」についてご紹介します。

★難聴の原因を、筆談・読話で対処。視覚的手段を併用して豊かなコミュニケーションを

 

*参考文献・書籍
1)山田弘幸:言語聴覚療法シリーズ6改訂 聴覚障害Ⅱ−臨床編 建白社 P88〜142 2008
2)鳥山稔・田内光:言語聴覚士のための基礎知識 耳鼻咽喉科学 医学書院 P36〜80 2007



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