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場面緘黙症の克服をサポートする専門家を詳しく紹介します

場面緘黙症

~ 場面緘黙コラム ~ 場面緘黙症の克服や治療をサポートする専門家を紹介③

場面緘黙症と専門家との治療コラム②では、専門家と実施する場面緘黙症の治療の種類や、治療を行うための心構えについてご紹介しました。具体的には自尊感情は高くもつことが大切だということがわかりました。今回は「専門家と実施する治療の具体的な内容について」ご紹介したいと思います。

専門家と実施する場面緘黙症の治療は心理療法、音楽療法、薬物療法などがあります。具体的な内容やどのような専門家と行うかを紹介していきたいと思います。

 

場面緘黙症の専門家を紹介

場面緘黙症の治療を実施する専門家をご紹介したいと思います。具体的に以下のようになります。

・臨床心理士:心理療法
・言語聴覚士:心理療法
・音楽療法士:音楽療法
・医師:薬物療法など

このように、専門家がそれぞれの分野で治療を行います。具体的にどのような治療を行うのでしょうか。

 

心理士と場面緘黙症を克服

臨床心理士や言語聴覚士と一緒に行う心理療法の説明をしたいと思います。主に以下の2つを行います。

・行動療法
 行動そのものの改善を図るもの
・認知行動療法
 思考などの認知を変えて行動改善を図るもの

幼児期など早期の治療では行動療法を実施することが多く、学童期以降は認知行動療法が多くなります。

この2つの中から選びますが、実施する方法は症状などに応じて異なります。コミュニケーションに対する不安や否定的な考えなどの改善が目的です。実施には正しい知識と熟練した技術が必要な方法です。

 

場面緘黙症の行動療法とは

場面緘黙症の不安を改善では、不安症に対する心理療法は具体的にどのように行うのでしょうか。ここでは、場面緘黙症の治療で用いられることが多い行動療法を2つご紹介したいと思います。

・フェンディング法
親など場面緘黙の人がリラックスして話すことができる人と会話をしている空間に、治療者が訪れ徐々に距離を縮めていきます。

最初は、会話はしないで徐々に距離を縮めます。会話ができるようになったら、リラックスして話せる人は徐々に同席する時間を減らします。このようにして、治療者と話せるようにして治療を行なっていく方法です。

・シェイピング法
主に幼児なに行うことが多い方法です。緘黙症状の減少を目指して、スモールステップで徐々にできることを少しずつ増やしていく方法になります。

これらは、場面緘黙症で効果があるといわれている行動療法です。この2つ方法に共通しているのは、「安心して話せる環境を整える」ということです。安心して話せる環境を整えることで話すことへの抵抗を減らします。

 

音楽療法士と場面緘黙症を克服

次に、音楽療法について説明したいと思います。音楽療法とは、楽器や歌を用いて自己表現できる空間を提供し、発話につなげていくものです。具体的には以下のように行います。

段階
①空間の提供
②不安を受け止める
③信頼関係を気づく
④音楽でコミュニケーションをとる
⑤自己肯定、発話への自信の獲得

このように、音楽療法士と楽器を演奏したり、歌や鼻歌を歌ったりして発話を促していきます。この時、演奏や歌を強制はせず、場面緘黙児者の気の向くままに音楽を楽しみながら治療を行うことが大切になります。

発話を獲得する以外にも、音楽を通して身体の緊張が軽減したりします。身体表現も治療の中で取り入れます。そうすることで、自己表現やコミュニケーションの楽しさ、自信などを獲得することができます。

緘黙症状や重症度などに応じて医療機関(精神科や心療内科)を受診したり、臨床心理士などに相談ながら、治療方法を決めていくと良いでしょう。

まずは、自分の安心できる発話環境を整えることが大切です。安心して話せる環境で、信頼できる専門家と治療を行なっていきましょう!

次回の場面緘黙症コラムでは、周囲との協力による支援についてご紹介します。

★場面緘黙症の治療は 安心して話せる環境を整えて 自信を獲得しよう

 

*参考文献・書籍
1)Benita Rae Smith , Alice Sluckin編著,Jean Gross序文,かんもくネット訳:場面緘黙支援の最前線-家族と支援者の連携をめざして- 学苑社 P9〜253 2017.
2)久田信行, et al. "場面緘黙 (選択性緘黙) の多様性—その臨床と教育—." 不安症研究 8.1 (2016): 31-45.



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