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滑舌,練習

~ 滑舌練習コラム ~ 滑舌を良くする!症状別4つの滑舌練習-言語聴覚士が解説①

自分直すで滑舌練習を解説

みなさん、はじめまして!言語聴覚士の林です。私は、言語聴覚士として滑舌にお困りの方へ滑舌改善のレッスンを行っています。本コラムでは、「滑舌が悪くなる原因」について詳しく解説をしていきます。

しっかりと対策をお伝えしたいので、このコラムを含めて4回に分けてご紹介していきたいと思います。このコラムは、全部で8分くらいかかります(^^; 少し大変ですが、是非お付き合いください。

滑舌練習で滑舌の改善を目指そう皆さんは「滑舌練習」と聞くと、どのようなことを思い浮かべますか?口や舌の体操、発音の練習などを思う浮かべる方が多いのはないでしょうか。

自分にあった練習をすることで滑舌は少しずつ良くなっていきます。しかし、ただやみくもに練習をしても改善しない可能性があります。原因と症状を知り、それに合った練習を行うことが大切です。

このコラムでは、滑舌練習の選び方について詳しくご紹介していきたいと思います。自分に必要な練習はどのようなものなのか、選ぶときは何に気をつけたら良いのか、などを解説していきます。

自分に合った練習が滑舌改善のポイント

では、さっそく滑舌練習を選ぶ上でのポイントをご紹介したいと思います。滑舌の練習を選ぶ際もっとも大切なことは、自分に合った練習をすることです。同時に、これは滑舌を改善するための近道でもあります。

滑舌を良くしようと練習をしているとき、こんなことを感じている人もいるのではないでしょうか。

一生懸命練習しているのに、なかなか改善しない…
どの練習をすればいいの?
全然効果がない…!
なんだか、話しづらくなった気がする…

このように感じてしまうのは、滑舌が悪くなっている原因を知らずに練習をしているからです。適切な練習方法を知らずに、試行錯誤しながら練習をしている人が多いということです。これは、とても勿体無いことです。

阿部(2002)によれば、構音障害における発音が悪くなっている原因がわからない人や自分に合った練習方法がわからない人がいる。さらに、治療を受ける場所を探している。という研究結果があります。

このような現状は、言葉の専門家が少ないことも関係しているかもしれません。ですので、自分に合った練習を自分でできるよう、滑舌の練習について正しい知識を知り、その知識を滑舌練習に活かしましょう!

誤った練習は滑舌を逆に悪化させる?

ここで、滑舌を悪化させる原因を知らないで滑舌練習をすると、どのような問題が起きてしまうかをご紹介します。

症状にあった滑舌練習を選ぼう例えば、滑舌が悪くなっている原因が「力んでしまうこと」である人が、早口言葉の練習をしています。これは、適切な舌滑練習ではありません。

「力み」は舌に不必要な力が入っているということです。早口言葉は、早く的確に発音動作をする必要があります。普段の会話でも力んでしまうのに、早口言葉の練習をしてしまうと、余計に力みが強くなってしまいます。

この練習を続けてしまうと、舌の力みが癖になってしまったり、力の抜き方がわからなくなってしまい、滑舌がさらに悪化してしまう可能性もあります。

せっかく一生懸命練習をしているのに、効果を感じられなかったり、話しづらくなってしまうのはとても勿体無いことです。そうならないためには、自分の発音や舌の状態を知り、それぞれの原因や症状にあった練習を行うことが大切です。

滑舌悪化の原因をセルフチェック

滑舌が悪くなる原因の確認方法をご紹介したいと思います。まず、確認したいところは以下の3つです。

①口がしっかり開いているか
②舌や唇の動きがしっかりできているか
③発音動作が正確にできるか

このように滑舌を悪くしている原因を大きく分類した後、さらに具体的な原因を確認していきます。そして、それぞれに合った練習を選びます。

次に、より具体的に原因を確認する方法をご紹介します。これは、舌の動きがしっかりできているかを知るためのものです。実際に舌を動かして動きをチェックしてみましょう。「できる」と「できない」の2段階でチェックしてください。

確認するときのポイントは以下の通りです。鏡を見ながら行ってみましょう!

できる:舌を動かすとき、問題なく行うことができる
できない:舌を動かすとき、とても動かしづらいと感じる

【セルフチェック】

舌の動きをチェックするリストの写真結果は以下の通りです。

できる4つ以上
→舌の動きに大きな問題はありません。正しい舌の使い方を身に着けましょう。

できない4つ以上
→3つ以上ある場合は、構造などに問題があるかもしれません。近くの医療機関への受診をお薦めします。

セルフチャックをしてみて、「これであっているのかな?」と感じた人もいるかもしれません。できた!という自信がない場合は、その項目の動きが苦手である可能性があります。

この舌の動きができないということは、舌が不器用であるということです。そのため、滑舌が悪くなっている可能性が高いです。この段階でつまずいた人は、つまずいた項目を練習として取り入れて舌をコントロールできるようにしましょう。

滑舌悪化の原因は舌の癖

滑舌が悪くなる原因は、機能性構音障害であることが多いです。機能性構音障害とは、舌や唇などに明らかな原因がないにも関わらず、発音が苦手になってしまうことをいいます。

この機能性構音障害がなぜ滑舌を悪くするかというと、舌が不器用で使い方に癖があるからです。この舌の癖のせいで舌をコントロールすることができず、正常の発音ができなくなってしまいます。具体的には、余計な動きをしてしまったり、必要な動きを十分に行うことができなくなってしまいます。

こうなると、滑舌が悪いと感じる様々な症状が現れます。

滑舌練習は症状ごとに選ぶ!

次に、滑舌練習の選び方をご紹介していきたいと思います。実際の練習内容は、滑舌が悪くなっている原因や症状(=悩み)によって変わります。舌の癖による症状とその対策を具体的に説明します。症状と対策は大きく以下の4つがあります。

①舌をコントロールする

舌の癖が原因
舌のコントロールができない状態は、舌の脱力ができないことが原因です。これは、舌に不必要な力が入っているということです。このような状態では、舌を自分でコントロールすることはできません。すると、柔軟な動きをすることができず、発音動作が曖昧になり音が歪んだり、違う発音になってしまいます。

舌トレとは?
舌の脱力を身につけるための練習として舌トレを行います。舌トレとは、舌の力を抜き余計な力が入らない状態を作ることです。自分では力を入れていないつもりでも、完全に力を抜けていないことも多いです。この練習をマスターすることで、効率的に滑舌の練習を進めていきます。

舌の脱力が身につくと、必要な時に舌の力を抜くことができるようになります。これができるようになれば余計な力が入っていない状態で、正しい発音動作の練習を進めることができます。コラム②で解説しています。

 

②舌の感覚を鍛えて目的の動きをする

得意な発音しかしない
得意な発音しかしないことは、幼少期の癖が残ってしまっていることが原因です。苦手な発音を避けて、得意な発音動作に無意識に変えてしまう癖がついてしまっています。違う発音動作をしてしまうので、発音が変わったり発音が曖昧になってしまったりします。

舌の感覚とは?
自分の舌をコントロールするために必要な固有感覚を鍛えます。簡単な舌の動きを使い、舌がどのように動いているのかを確認しながら行い、最終的に自分の感覚で目的の動作をできるようにいていきます。

舌の感覚を鍛えると、舌をコントロールすることができるようになります。舌をコントロールできるようになると、発音動作を行いやすくなったり、発音しづらいなと感じることが少なくなります。コラム

 

③1つ1つの発音を正確に

舌が十分に動いていない
曖昧な発音になってしまうことは、舌の動きが不十分なことが原因です。正しく発音しようとはしているけれど、本来必要な動きが十分にできていない状態です。そのため、発音は曖昧になります。また、他の発音になってしまうこともあります。つまり、1つ1つの発音を正しくすることできない状態です。

発音を曖昧にするのは卒業
正しい発音をするために、発音に必要な舌の動きを正確に身につけます。癖のない状態で、自分で正確に舌を動かす練習を行います。繰り返し舌の動きを練習して、正しい発音を身につけていきます。

正しい発音が1つ身につけば、曖昧な発音が1つ減ります。正しく発音できる音が増えていけば、曖昧な発音がなくなり滑舌が良くなっていきます。詳し

 

④耐久性をあげて滑舌改善

舌が疲れやすい
連続して正しい発音ができないことは、舌の耐久性が低いことが原因です。舌の耐久性が低いと、話しているうちに舌が疲れてしまい、歪みが多くなってしまいます。会話は発音動作の連続です。正しい発音動作を連続することが必要です。

続けて話す力をつけよう
舌の耐久性を上げるには、ここまで紹介してきた練習をマスターすることが大切です。そして、反復練習を行うことで舌の耐久性を上げていきます。

舌の耐久性が上がると、会話での明瞭度が上がります。つまり、滑舌が良い話し方ができるということです。まずは1音の発音練習からはじめ、徐々に単語、文章と長くしながら繰り返し発音の練習を行うことが大切です。

滑舌練習の基本!舌の脱力

滑舌練習をうまく進めることで、焦ってしまうのは誰もが通る道です。そんな時は、録音した自分の声を聞いてみましょう。完璧ではないけれど、改善しているところが見つかるはずです。今の自分の発音の状態はどんな状態なのか、録音をして聴き比べながら練習をしてみてください!

コラム② 滑舌練習の基礎!舌のトレーニング-言語聴覚士が解説
コラム③ 滑舌練習「舌の感覚を鍛える」正しい発声を身に付けよう
コラム④ 滑舌練習のカギ!発声の正確さを身に付けるトレーニング法

舌の癖を直す滑舌練習で滑舌改善を目指そう

滑舌は改善できるといっても、すぐに良くすることはできません。まずは舌の癖を取り除き、正しい発音の練習を繰り返しする必要があります。意識して練習を続けていけば、少しずつ滑舌を改善することはできます。滑舌を良くして、より充実したコミュニケーションを図りましょう!次回もお楽しみに!

★自分に合った練習をしよう
★滑舌悪化の原因をしっかり知ろう!
★舌の動きが悪い人はコントロール練習
★苦手な発音には各々の練習!

 

*出典・引用・参考文献、書籍
1)阿部雅子. "構音障害の診断と治療." 音声言語医学 43.3 (2002): 316-324.
2)本間慎治.言語聴覚療法シリーズ7 改定 機能性構音障害 建帛社 (2007): 11-116


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