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標準語の発音について確認していきましょう

標準語

~ 標準語コラム ~ 標準語を話すために発音を知ろう!②

標準語の発音を知ろう!

コラム①では、標準語が話せているかわからなくなってしまう原因をあげました。具体的には「①標準語の発音がわからない」「②アクセントがわからない」「③イントネーションがわからないの」でした。

今回は、標準語を話せているかわからない原因の「標準語の発音がわからない」を解決するためのコラムです。標準語の発音がわからないを改善するには、「標準語の発音を知ること」が必要です。地方による発音の違いなども交えてご紹介したいと思います。

日本語の音について解説

まず、日本語の音について解説していきます。音の種類は大きく分けて以下の2つがあります。

・母音:「あ」「い」「う」「え」「お」
・子音+母音:「か」「さ」「た」「な」など

このように日本語の子音の大きな特徴の一つとして、

「か」であれば/ka/
「し」であれば/si/

のように必ず母音とペアになっています。英語の「マスク」が/mask/と子音の音のみが独立して存在することはありません。

発音の仕組みについて詳しく知りたい方は滑舌コラム③を参考にしてみてください。

さらに、日本語の音は有声と無声に分けることができます。具体的には以下のようになります。

・有声:母音と有声子音(ガ、サ、ダ、など)
・無声:無声子音(カ、サ、タ、など)

有声か無声かは声帯振動を伴うかどうかで決まります。無声子音は後にくっついている母音の声帯振動で有声化して聞こえています。

日本語はモーラ言語!

日本語はモーラ言語をいわれています。モーラは「拍」という意味です。モーラ言語は1つ1つの音の発音時間(拍)が大体同じになるという特徴があります。

日本語のモーラは以下の2種類があります。

・一般モーラ
約109個 母音と子音
・特殊モーラ
3個 「ん」「っ」「ー」

一般モーラは特殊モーラ以外の音のことをいい、外来語にしか使われない「ぴゃ」「ぴゅ」「ぴょ」などは含まないことが多いです。

日本語はモーラ言語なので、母音だけでも子音+母音でも、無意識に発音している拍(=音の長さ)は同じ長さになります。

母音をなくして標準語を話す

日本語の特徴の一つに母音の無声化があります。これは、ある一定の環境下に置かれたとき母音が無声化するというものです。簡単にいうと、母音の有声音がなくなるということです。音がなくなるといってもモーラの長さが変わるわけではありません。

母音の中でも「い」「う」で多くみられ、前後の子音の種類によって音がなくなったり、子音の音が延長したりします。例えば「よろしくお願いします」の語末の「す」はほとんどの場合、母音の無声化が起こっています。

母音の無声化は地域によって、起こる方言と起こりにくい方言に分かれます。

・起こる方言:関東、東北南部、北陸の大部分、北海道の主要都市、九州、など
・起こりにくい方言:近畿、四国、中国、中部地方の大部分、東北北部、など

東京方言に比べて関西地方の方言では母音の無声化は1/3程度で、母音が無声化することなく話されているとされています。

標準語の母音の無声化は東京方言のものとほぼ一致するため、この母音の無声化をマスターすることで標準語の発音に近くことができます。実際にアナウンスやナレーションを仕事にしている方は母音の無声化をマスターすることが大切になるようです。

耳を鍛えて標準語を話そう!

東北地方の方言をヅーヅー弁ということがありますが、東北地方では無声子音が有声子音になってしまうことがあります。

例えば、「そんなことないよ」が「そんなごどないよ」となってしまいます。これは極端な例かもしれませんが、/こ/→/ご/と濁点がついてしまいます。

こういった場合は自分でも比較的、発音の違いは自覚しやすいです。しかし、母音の無声化のように1モーラの中で起こる発音はなかなか自分では自覚がしにくいものです。

ここで大切になるのが耳を鍛えることです。耳を鍛えて自身の発音がどうなっているのかを聴き分けることで無声化しているのかどうかを確認することができあます。

具体的な方法は

自分の発音を録音した音と自分の目指す話し方の音源を繰り返し聴く

これだけです!以下のことに注意してやってみましょう!

□無声子音に濁点がついていないか
□母音の無声化が起きているか

まずは、自分の発音を確認します。そのうちに耳は鍛えていきます。そうすることで発音の判断ができるようになれば、発音の修正ができるようになります。ぜひ、やって見てくださいね!

次回の標準語コラムでは、標準語を話せているかわからない原因「アクセントがわからない」の対策についてご紹介します。

★日本語には有声と無声がある
★母音の無声化をマスターして標準語を話す
★耳は鍛えられる!

 

*参考文献・書籍
1)今泉敏:言語聴覚士のための基礎知識 音声学・言語学 医学書院 P20〜159
2)大橋純一. "東北方言音声の研究." 國語學 54.3 (2002): 145-150.
3)藤本雅子, and 桐谷滋. "東京方言と近畿方言における母音の無声化の比較." 音声研究 7.1 (2003): 58-69.
4)邊姫京. 日本語狭母音の無声化: 共通語普及の指標として. Diss. 2012.



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