>
>
>

吃音とは?原因は?間接法について知ろう

吃音,とは,原因

~ 吃音(どもり)コラム ~ 吃音とは?原因は?間接法について知ろう③

コラム②では、治療方法の①直接法と時期別の対応方法についてご紹介しました。具体的には「流暢な話し方を身につける方法」と「楽にどもる方法」、「いいとこ取りをして吃音を改善する方法」を原因や症状に応じて訓練することがわかりました。今回は治療法の②間接法と心理的なアプローチについてご紹介したいと思います。

間接法とは、意図的な話し方のコントロールは行わず、正常な発話を促していく訓練のことをいいます。具体的な練習方法も含めてご紹介していきたいと思います。

 

間接法とは?苦手を克服して吃音改善

間接法とは、正常で自然な発話に焦点を当てて行われます。直接法同様に言語聴覚士(=ST)と治療を行なっていきます。代表的なものは以下の4つです。

1.発話環境の調整
2.系統的脱感作法
3.メンタルリハーサル法
4.自律訓練法

これらは、原因や生じた症状にはこだわることはしません。これから自然な話し方を無意識にできるようになるために必要なことを考えていきます。

 

環境の調整とは?改善を目指そう

まず、発話環境の調整について説明します。

発話環境の調節とは主に、幼児や学童期の吃音児者に対して行い、必要に応じて成人期にも行います。周りの人と吃音児者と話すときの注意点などを共有することで発話環境を整えます。
具体的な対象は以下のようになります。

幼児期:両親
学童期:本人、両親、クラス担任
成人期:学校、職場

このようにして、望ましいコミュニケーション環境を調整したり、吃音に対する正しい理解のための情報提供などを行なっていきます。そうすることで、吃音症状を改善させるだけでなく、吃音症状の悪化を防ぐこともできます。

 

系統的脱感作法とは?不安を軽減しよう

お話に対する不安や恐怖を軽減させ、吃音症状の改善を目指す系統的脱感作法を紹介します。具体的な方法は以下の通りです。

①お話に対して不安や恐怖を感じる状況を特定
②その状況でどの程度の不安を感じるかを表などにする
③不安や恐怖を感じる程度が少ない状況から始め、恐れないで話せるように練習
④徐々に不安や恐怖を感じる程度が強い状況へ進める

系統的脱感作法とは、最終的に発話に対する不安や恐怖の軽減・克服を目指します。この他にも、自分の目標とする話し方や条件を用いて恐怖を弱めていく方法もあります。

 

メンタルリハーサル法とは?イメトレで吃音改善

頭の中で自然に話すことをイメージして吃音症状の軽減・改善を目指すメンタルリハーサル法です。

メンタルリハーサルとは、頭の中に発話環境を想定して自然な発話の練習を行っていく方法です。事前に想定した環境で自然に話す練習を積むことで吃音症状に対する不安や恐れ、緊張の軽減を図ります。

また、同時に吃音への否定的な感情に対して脱感作することも行うため、系統的脱感作と併用して行うこともあります。

 

リラックスをして吃音を改善!

吃音症状に対する心身の緊張やストレスを軽くする自律訓練法を紹介します。具体的な方法を紹介しますので、実際にやってみましょう!

①静かな場所で、背もたれのある椅子に座ります。もしくは、仰向けに寝ます。
 ※体を圧迫する時計やネクタイなどは外して下さい。

②姿勢が決まったら軽く目を閉じます。

③自律訓練法を行う時の心構えを確認します。
心構えは
1.周りの刺激に惑わされずゆったりと楽な気持ち
2.自然に暗示内容が生じてくるのを待つ
の2 つです。焦りや落ち着きのない気持ちは禁物です!

④心構えを理解したら、公式を唱えています。
「気持ちがとても落ち着いている」と3 回、心の中で唱えましょう。

⑤次は「両腕、両足が重たい」3 回、心の中で唱えてみます。

⑥「両腕、両足が温かい」と3 回心の中で唱えます。
心の中で唱える内容としては以上です。

⑦最後に消去動作を行います。
これを行わないと不快な感じが残ることがあります。
1.目は閉じたまま手を「グーパー・グーパー」と開いたり閉じたりします。
2.次に腕をぐっと上に伸ばして背伸びをします。
3.目を開いてストンと腕を下ろします。

以上で終了です。自立訓練法とは、お話をすることに対する緊張を和らげるだけでなく、日々のストレスを軽減する効果もありますので、ぜひやってみてください!

このようにして、間接法では実際に声を出す話し方の訓練は行わずに、吃音に対する考え方などを変えることで吃音症状の軽減・改善を目指していきます。次回のコラムでは、専門家の力を借りて吃音を改善する方法についてご紹介します!

★環境を整えて吃音を改善する
★系統的脱感作法とは、不安を軽減して吃音改善
★頭の中で成功体験をして吃音を改善する
★自律訓練法とは、話をすることで吃音改善

 

参考文献・書籍
1)小寺富子:言語聴覚療法 臨床マニュアル 改定第2版 共同医書出版社 P418〜439 2007
2)都築澄夫:間接法による吃音訓練 自然で無意識な発話への遡及的アプローチ-環境調整法・年表方式のメンタルリハーサル法- 三輪書店 P4〜164 2015
3)都筑澄夫, 酒井奈緒美, and 坂田英明. "メンタルリハーサル法による成人発達性吃音治療の 2 例." 目白大学健康科学研究 3 (2010): 37-43.



吃音(どもり)コラム
どもりコラム

治し方を確認しよう